妊娠中のママに葉酸サプリメント使用する目的

はじめに、葉酸って何でしょう?日本語で「葉の酸」って書きますので、野菜に関係した成分だと想像がつきますね。実は葉酸はビタミンの一種です。

それでは始めに知っている方も多いと思いますが、ビタミンの働きについて説明してみます。

葉酸はビタミンの仲間です

人間は体を成長、維持していくうえで、三大栄養素と言われている必須の成分は炭水化物、たんぱく質、脂質で、さらに、これに五大栄養素としてビタミンとミネラルが加わります。

三大栄養素は、人間の生命維持や身体活動などを行うエネルギー源として働き、ミネラルやビタミンは、人間が健康を維持するために必要な微量化合物で、正常な生理機能を営むために必要不可欠です。

その中でもビタミンは体の潤滑油的な働きをします。しかもビタミンの多くは体内で合成できず、食事などから摂取しなければなりません。

葉酸は「葉」の「酸」と書くように葉物の緑色野菜、ほうれん草や春菊、その他ブロッコリーやアスパラガスまた卵やレバーなどに多く含まれ、ビタミンBやCと同様に水に溶ける水溶性ビタミンでビタミンBの仲間です。

葉酸の作用について

それでは葉酸の作用について説明します。人の体は常に新陳代謝を繰り返し成長しています。

その新陳代謝や成長するのに体は細胞分裂をしています。細胞分裂に必要な物質がDNAです。

葉酸はDNAを作るのに必要な物質です。葉酸は体の中で代謝されて補酵素という形になりDNAの合成に関わります。

従って、葉酸が不足するとDNAの合成不足が起き細胞が分裂する際に障害が起こる可能性があります。

例えば、葉酸不足により活発に細胞分裂を繰り返している造血細胞(血液を作る細胞)に障害が起こり、血液障害や悪性貧血などの病気になることがあります。

その場合体に葉酸が不足している状態であれば、葉酸をお薬として使用します。

妊婦さんにどうして多くの葉酸が必要なのでしょうか?

それでは妊婦さんにどうして多くの葉酸が必要なのでしょうか?妊婦さんのお腹の赤ちゃんは、特に妊娠の初期にはとても早いスピード成長しています。

そのため、多くのDNAが必要であり、DNAを合成するために多くの葉酸が必要になるのです。

葉酸は「赤ちゃんのビタミン」といわれることもがあるほど、妊婦さんに多く摂取していただきたいビタミンです。

妊婦さんは妊娠していないときの二倍以上の葉酸を摂るようにと厚生労働省がすすめています。

それにより、赤ちゃんが生まれるときに見つかる先天性異常である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らす効果もあるからです。

2000年に厚生労働省から妊娠の可能性がある女性に対して、葉酸摂取に関する通知が出されました。

胎児に発生する神経管閉鎖障害が起こるリスク低減のために、妊娠の可能性がある女性は通常の食事からの葉酸摂取に加えて、いわゆるサプリメントから1日400μgの葉酸の摂取を推奨しています。

さらに、2002年からは「母子手帳」にも葉酸の必要性が記載されるようになりました。

葉酸サプリメントに含まれる葉酸は、「モノグルタミン酸」(後ほど解説します)という形の葉酸が含まれていることが多く、この形での摂取が望まれます。しかし、食事からではこの形で1日400μgの量はなかなか摂取が困難です。

さらに、サプリメントから追加的に400μg/日の葉酸を摂取することにより、赤ちゃんだけでなく、妊婦さん自身も赤ちゃんに酸素や栄養を届けるため血液の量は増えて濃度低下する、つまり血液が薄くなった状態の「貧血」が起こることがあり、この貧血に対しても有効です。

神経管閉鎖障害について

ここで簡単に神経管閉鎖障害について説明します。神経管閉鎖障害とは脊椎の神経管の癒合不全による先天的な異常です。

簡単に表現すると脳や脊椎がくっついてない、離れた状態で子供が生まれてくる事です。脳や脊椎がくっついてないと神経の刺激が脳に伝わらなく多くの障害が起こります。

日本では神経管閉鎖障害のうち脊椎に癒合不全が生じる二分脊椎という症状が大部分を占めます。

この障害は妊娠の4~5週ごろの細部分裂が活発で臓器が作られる期間に発生します。日本では出生した赤ちゃん1万人に対して約6人の割合で発生しています。

我が国では二分脊椎発生頻度が先進国の中でも高めで、2003年以降横ばいになっているものの、1998年以降増加の傾向が続いていました。

妊娠初期の妊婦さんが葉酸を積極的に摂ることで、赤ちゃんが先天性障害になるリスクを70%も減少することができるとアメリカをはじめとする欧米の研究で示されております。

サプリメントに使われる葉酸の種類ついて

それでは葉酸の形と吸収について説明致します。葉酸は2種類の形が存在します。

①ポリグルタミン酸型の葉酸(食事性葉酸ともいう)

ポリグルタミン酸型の葉酸は、ほうれんそう、春菊などの葉物植物性食品や、レバーなどの動物性食品に含まれる葉酸で、小腸で代謝されモノグルタミン酸型の葉酸に分解されて吸収されます。

ポリ(poly)とは重合体を意味します。簡単に表現すると「複数」や「多くの」を意味します。それに対してモノ(mono)は単一、一つのなどを意味します。

葉酸では単一の形(モノ)は小さいので吸収できますが、大きい形(ポリ)では吸収できません。さらに、ポリグルタミン酸型の葉酸はモノグルタミン酸に代謝過程で色々と影響を受けるため、最終的に体が吸収できるのは50%以下と推定されています。また、葉酸は水溶性であるため、調理しているとき水に流れ出て損失することもあります。

②モノグルタミン酸型の葉酸は、ポリグルタミン酸型の葉酸が消化管の酵素によって分解された状態をいうと上記しました。

厚生労働省の報告でも「日本人の食事摂取基準(2010 年版)」では、ポリグルタミン酸型の葉酸の体内での利用効率は、モノグルタミン酸型の葉酸に比べて50%とされています。

つまり、モノグルタミン酸型の葉酸のサプリメント100μgを食事で摂ろうとすると、200μgのポリグルタミン酸型の葉酸(食事性葉酸)を摂る計算になります。

従って、繰り返しになりますが、妊娠可能な女性は、サプリメントから追加的に葉酸の摂取が効率的だと思います。

食事からではこの量はなかなか摂取が困難ですのでサプリメントが有効ではないでしょうか。

妊婦さんが利用しやすい葉酸について

食品中の葉酸は効果がないわけではなく、食事からの多くの葉酸を摂取することでリスクが低減できたとする論文も報告されています。

しかし、食事中の葉酸とサプリメント等の葉酸と比較すると、上記してますが、食品中の葉酸は摂取し吸収された量が一定でなく、神経管閉鎖障害のリスク低減に関する科学的根拠も充分に証明されているわけではありません。

そのため現状ではアメリカをはじめとする欧米や日本でも神経管閉鎖障害のリスク低減のためにも、食事からの葉酸に加えてサプリメントからの葉酸を摂取するよう勧告されているわけです。

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まとめ

葉酸は妊婦さんにとって必要で重要な栄養素であることはご理解いただけたと思います。

しかし、葉酸をサプリメントだけで補おうとはしないで、普通の食事で通常の量は取るようにして下さい。

それは食事特に野菜類には葉酸のほかビタミンやミネラルなど、体に必要な成分が多く含まれているからです。きちんとした食事が妊婦さんには大切になるからです。